
追いついた事を評価するべきか…
先制して、逆転されて…。ここまでは今までと何ら変わらない状況だったが、今回はPKをもぎ取って同点に追いつくことが出来た。だが、これを負けなかったと喜んで良いのだろうか…。
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前節のハットトリックに続きこの試合でも2ゴールを決めたヴィドゥカ。頼れるストライカーが戻ってきた。
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メンバーは前節で大勝した時と変わっていない。この試合でのポイントとなった所を上げると3つの点を指摘することのが出来るのではないだろうか。
その点を順を追っていくことで次の試合への“希望”へと繋げていきたいと思う。
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キューウェルとヴィドゥカのコンビネーションから生まれたゴールは本当に見事だった。 |
まず試合開始直後の状況から説明すると、完全にリーズは試合を支配し、トッテナムに付け入る隙も与えずに、これが当然あるべき戦い方だということを見せてくれた。
前線も中盤もディフェンスも全てにおいてスパ−ズを上回り、正確ではないが、ボール支配率も恐らく70%近くはリーズにあったのではないだろうか。
攻撃の形も悪くなく、前節同様、前線の活躍と、今回はこの前半においてはキューウェルとハートの左サイドの関係が良くなってきていることを感じていた。キューウェルの『バランスを取るという意識』が非常に目につき、ハートが上がりを見せた時にはディフェンスポジションにてハートの戻りを待っているだけでなく、チャンスが続いているとそのままハートを前に残してチームのバランスを保っていた。もちろん、キューウェルのゴールへの意識を失っておらず、ハートもキューウェルを高い位置でサポートして、左サイドから何度か効果的な攻撃を見せていた。
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今回のPKではもめることなくヴィドゥカがゲット。落ち着いて決めてくれた。 |
均衡が破れたのはそんな攻撃を続けてた前半の30分過ぎ。左サイドからキューウェルが右サイドのトップの位置、そしてペナルティ・エリア付近まで流れると後ろからボールが入る。ディフェンスを背負ったままトラップしたキューウェルは飛び込んできたヴィドゥカにボールを落とし、ゴール!!オーストラリアラインの見事なコンビネーションで奪った得点だった。
さて、ここで一つ目のポイント。前に説明したようにここまで試合は完全にリーズペース。得点のチャンスはこれ以前にも数多くあった。しかし、それを奪うことも出来なかった。また、1点を取ったことでどこか慢心が見られた。前節のチャールトン戦のような危機感が感じられず、スパーズの反撃を簡単に受けてしまった。ここで流れを渡さずに、ボールをキープしつづけることが出来ていればこの試合も大勝していただろう。
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凱旋となったロビー・キーン。おとなしくしていて欲しかった。戻ってこないかなぁ…。 |
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話は戻って、特別な思いでエルランド・ロードを訪れたのはサポーターだけでなく、スパーズの22番、そう、今シーズンの始めにリーズから移籍したロビー・キーンもまたそうだっただろう。
ロビー・キーンと言うプレイヤーは、非常にリーズのファンから愛されているプレイヤーだった。多くの方が2002年のワールドカップでアイルランド代表として来日し、カーンからゴールを奪い、派手なパフォーマンスでスタジアムを魅了した姿を忘れることは出来ないのではないだろうか。
昨シーズンもファウラーが入ってくるまでは、スターティングでヴィドゥカと共に絶妙なコンビネーションを見せ、素晴らしい活躍を見せており、調子の上がらないファウラーの控えとしても、腐ることなくベンチで調子を落とさずに、与えられた出番には素晴らしいパフォーマンスを見せていた。ワールドカップでの活躍もあり、好調を保って挑んだ今シーズンも状況が変わらない為にスパーズへの移籍を決断したロビー・キーンをファンは理解していた。
キーンは常々リーズのクラブ、ファン、そして街の素晴らしさを口にして、リーズに留まりたい意向をあらわしていた。その気持ちはファンにも十分に伝わっており、移籍も仕方が無いというのがあったのだろう。今シーズンスパーズ戦ではキーンが素晴らしいゴールを決めて、リーズは敗戦を喫している。にも関わらず、エルランド・ロードのファンはキーンに対してブーイングを浴びせることも無く、温かく迎えたのだ。
そんなエルランド・ロードはキーンにとっては戦いづらいアウェイなどでは無く、第二のホームスタジアムとして、気持ち良く戦うことが出来たのだろう。
これが第二のポイントである。危険なプレイヤーと分かっているにしても、ロビー・キーンに何のプレッシャーも与えなかったことで、ロビー・キーンに再びゴールを奪われてしまった。何度かキーンのドリブルへタックルしてもボールがキーンの下に転がるというリーズにとっての不運があったのも事実だが、それでもキーンは何のプレッシャーを感じることも無く、伸び伸びとプレー披露していた。何かしらのプレッシャーを与えるべきではなかったのか。リオやボウヤーが帰ってきたときのように激しくは無いにしてもだ…。
3つ目のポイントは試合が硬直していた後半の半ばに訪れる。
そうリーズの得点シーンである。それまでの予感として、最近の例としてはミドルスブラ戦のように1点差に泣かねばならないのかという雰囲気に包まれていた。所がそこで再びキューウェルがするすると前に飛び出すと、それまで素晴らしい判断を見せていたスパーズのキーパー、ケラーがボールを取りに飛び出した所でキューウェルと交錯して覆い被さるようになり、PKをとられる。
リーズにとっては幸運なPKとも呼べなくないが、今まではそういったツキにすら見放されていた。そういった運を引き寄せられるようになったと言うことは、この試合だけでなく、これからの試合においても大きな意味を持ってくるだろう。
決してリーズの戦いぶりは誉められたものではない。しかし、少しづつではあるが、気持ちの入った戦いと言うのを思い出しているのではないだろうか。
最近またチャンピオンズリーグの権利を獲得した99〜00シーズンやチャンピオンズリーグで大躍進を見せた00〜01シーズンを見なおしてみてもリーズのゴールには“泥臭さ”が感じられる。ゴールシーンが美しくなくてもゴールに向かう闘志とその結果から生まれているゴールには、フットボールの醍醐味の一つが詰まっていると思う。
ホームで前節のような、期待していたプレーを見せてくれず、勝利を得ることは出来なかった。勝てるゲーム、勝たなければならないゲームだったからこそ腹を立ててスタジアムを後にした。だが一方では確実に前に進んでいるリーズにこっそりと微笑んでいた。