
考えてみる時なあのか、見守る時なのか
新しい監督を迎えて既に6試合を消化した。残り2試合を迎えてのピーター・リードの戦績は2勝3敗1引き分けである。就任後すぐでまだリードのチームではなかったリバプール戦を除くと2勝2敗1引き分けの五分。果たしてこの結果をどうとらえるのか。
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才能に疑いのないロビンソンだが、失点の多さが少し気になるところ。
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正直に言うと、やはり来シーズンには新しい監督を迎えるべきである。この試合で強く感じたことはリードはメンタル面での強化を図っている典型的なプレミアの監督であるが、同様に古典的イングリッシュ・フットボールの系譜をたどる人物でもある。私は彼のフットボールとリーズのフットボールは交わることはないと思う。
試合評へ
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サポータ−からはまだ不満の出ていないリード。納得しているのか?? |
なぜ、冒頭のような書き出しで始めたのか。それにはこの試合におけるピーター・リードの不可解な采配が見えたからに他ならない。
2−1のビハインドの状態でリードは新鋭のサイモン・ジョンソンを投入した。
このサイモン・ジョンソンという選手はリザーブマッチでダイブレイク中の選手で、リードには得点と決定的な場面で仕事のできる選手として期待をされているのだろう。
リードがサイモン・ジョンソンを投入したのは点をとりに行くという姿勢の表れであり、チームへの活を入れる為のものであると考えていた。
だが、リードの采配は確実にまちがっていた。そう断言する。サイモン・ジョンソンは中盤でケリーと共に汗をかいていたバッケに代えて投入された。そして、この若いストライカーを右のサイドに配してキューウェルを前線の左に配して、4−3−3へのシステム変更を行った。
ここでの疑問は、左サイドに配されたキューウェルは最近の試合でもわかるとおり、リーズの攻撃の基点となっている。自由を手に入れたキューウェルは前線の狭いスペースから飛び出し、長い距離のドリブルやゴール前でのチャンスメイク、シュートなど心身ともに充実し、徐々に復活を遂げているかのようだ。そのキューウェルを再び3トップの左サイドに配したことでキューウェルの輝きが奪われる。自由に動くスペースを奪われたキューウェルには執拗なマークつき、ボールが渡らなくなることで、リーズの攻撃になす術はなくなった。
では、新しく投入されたサイモン・ジョンソンはどうなのか。この若いプレイヤーは、この試合では全く可能性を感じさせてくれなかった。ヴィドゥカのようなやわらかなタッチはない、キューウェルのような素早いドリブルはない。ましてやミルナーのようながむしゃらさもなかった。
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| 先制点を演出したキューウェルの右足でのシュート。こぼれ球をヴィドゥカが頭で押し込んだ。 |
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だが、これはサイモン・ジョンソンを責めるところではないのかもしれない。この選手は恐らくゴール前で、ゴールを背にしたときに真価を発揮するタイプの選手ではないかと考える。以前、チャールトン戦で見たときにはスペースを目掛けて走り、ボールをキープしていたイメージがあり、そう悪いプレーをしていなかった。そして、この試合が2試合目である。よほどのプレイヤーでない限り、大仕事を成し遂げるのには2試合というのは少ないのかもしれない。
では、このナンセンスな交代を行ったリードは一体どうなのか。キューウェルというキープレイヤーを見殺しにし、不適切な選手配置を行い、試合の流れを断ち切ってしまった。もちろん、これは結果論でしかないのだが、この結果は予想してしかるべきではないのだろうか。
また、これまでの試合を振り返っても、リードの目指すサッカーが以前と全く変わりのないものだということが、更なる疑問を残す。
リードが指揮を取り始めてから選手は良く動くようになった。ウィルコックスやケリーも前線へ飛び出し、ゴールへの意識が高くなったようだ。その結果は大勝したチャールトン戦以降全ての試合で2得点を挙げていることからもそう見える。だが、3−2で敗退を喫しているセインツ戦もこのローバーズ戦も遅すぎるゴールは相手の油断から生まれているものに過ぎない。
一方で守備の意識は本当に落ち込んでいる。前線へのフィードを中心に行う攻撃は、速攻に対して対処が遅れている。後方からのボールに2人で崩されたコールのゴールは象徴的なシーンだった。デュベリーのお粗末なハンドは抜きにしてもコーナーから入れられた3点目のシーンもファーサイドに走り込んでくる選手を完全にノーマークとしてしまったミスからである。
リード自身も守備に問題があることは試合後のコメントから認めている。『ホームでの試合で2点を取れば充分なはずだが、負けてしまった。一体何点を取れば勝利が得られるのか』。リード自身が攻撃に対して傾倒したスタイルをとっているのであれば、このコメントは自らに対して向けられる疑問だろう。どのようなスタイルで戦いつづけなければならないのか。選手は未だ明確ではないだろうし、混迷を続けているようだ。
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逆転のゴールを決めたアンディ・コール。ゴール前でのキープレイヤーだと分かっていたのだが…。 |
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前線へ放り込むタイプのフットボールの基点をフィードに難のあるミルズやギャリー・ケリーに何の工夫もなく続けさせているところなど、リードには攻撃に関する意識改革も感じられない。ベナブルズの遺産をそのまま引き継ぎ、それに魂を注ぎ込もうとしても結果は変わらないのではないだろうか。
果たしてピーター・リードに期待されていたのは新しいフットボールの形ではなく、スピリットの注入だけだったのだろうか。その点では確かにチームは、選手たちの意識は確実に変わっている気がする。この点を否定する気はさらさらないし、選手たちは再び戦う意志を取り戻してきている。もちろん、降格争いとなっている状況で、戦う意志を見せずにプレーできる選手がプレミアシップで認められるはずもないのだろうが。
だが、一方でそれだけでやって行けるほどに甘かったプレミアリーグというのは終焉を迎えているのである。大陸のショートパスで繋ぐフットボールをとり入れ、より組織的な戦い方を導入するチームが上位を独占することで、前線へボールを蹴って激しいぶつかり合いに歓声を上げる古典的イングリッシュフットボールは姿を消し始め、放り込みと呼ばれるボールは精度が高まりアーリークロスやピンポイントクロスといったふうに効果的な武器へと進化した。
| Aston
Villa |
Fulham |
Leeds |
Bolton |
West
Ham |
Sunderland
Leeds |
Everton
Charlton
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Arsenal
Aston Villa
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Southampton
Middlesbrough
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Chelsea
Birmingham
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Home Away
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| 残りの試合の対戦相手
比べてみてもリーズは容易な相手ではない |
その中でも頑なにキック・アンド・ラッシュを続けているかのようなリードのいや、前任のベナブルズからの采配はリーズを上位から下位へと引きずり落とすには充分な理由だったのかもしれない。
だが、我々にはそれをやってもまだ戦い抜くことのできる戦力は充分にある。選手たちも葛藤の中でそれぞれの活路を見出し、キューウェルやヴィドゥカのように調子を戻してきている選手たちも出てきているのである。
彼等の活躍に期待したい。チームがこれから大きく変わることは残り2試合のうちでは考えにくい。だからこそ、“苦難”の中で結果を出している選手たちに期待をしたいと思う。このシーズンはリーズにとっては過酷なシーズンである。このシーズンを乗り切ることで選手たちは大きくなるだろう。
来シーズンを成功のシーズンとする為にも、リーズが再び羽ばたくためにも今の問題点をしっかりと見つめるべきなのだろう。まだこのシーズンが終わってないにしても…。
* バッケについては後日足首を負傷していることが判明しました。それにしてもまた違った采配もあっただろうに…。